小田原市の皆さまへ―脳卒中から命を守るために、いま知っておくべきこと―

脳血管疾患の死亡率と予防検診の現状

小田原市は、実は神奈川県内でも脳卒中の死亡率が高い地域であることをご存知でしょうか?静かな町並みと自然に囲まれたこの地域でも、病気のリスクは例外ではありません。過去には「県内ワースト1位」にもなったことがあり、脳卒中による命の危機が非常に身近な地域です。

脳卒中は、突然襲ってくるだけでなく、後遺症や介護の必要性など、本人だけでなく家族の生活にも大きな影響を与える可能性があります。今だからこそ、地域全体で予防意識を高める必要があります。

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◆ データが語る現実

参考元:第2期小田原市健康増進計画 P100

 表は小田原市が脳血管疾患死亡率が高いことが書かれています。

 参照URL(https://www.city.odawara.kanagawa.jp/global-image/units/574596/1-20230329161402_b6423e53a2ef02.pdf 

このデータからわかるように、小田原市では全国平均を大きく上回る脳卒中リスクがあるのです。これは高齢化だけの問題ではなく、生活習慣や予防医療への認識不足が背景にあるともいえます。

脳卒中の発症リスクが高い状態であっても、自覚症状がないことがほとんどです。だからこそ、定期的な健診がとても重要です。


健康診断を受ける人が少ない現状

もう一つ見逃せない事実があります。脳卒中は予防できる病気であるにもかかわらず、健康診断や脳ドックを受けている人が非常に少ないという点です。

小田原市の特定健診受診率(令和3年度)

  • 29.0%(約3人に2人が受診していない)
  • 全国平均を大きく下回る水準

(参照:参考元:第2期小田原市健康増進計画 P20)

健診の受診率が低いままでは、発症してから「初めて気づく」というケースが後を絶ちません。脳卒中を発症すると、命にかかわるだけでなく、その後のリハビリや生活支援が長期に及ぶ場合もあります。重度の後遺症によって、職業復帰が困難になったり、介護を要する生活に変わる方も少なくありません。

脳ドックで「沈黙の異常」を見逃さない

脳ドックは、MRIなどの高度な画像診断技術を使って、脳の血管や構造を詳細に確認できる検査です。症状が出る前に、次のような重大な異常を見つけることが可能です:

「今は元気だから大丈夫」と思っている方ほど、**“無症状のリスク”**に注意が必要です。沈黙のうちに進行している異常を放置すれば、ある日突然大きな病気として現れることになります。脳卒中の前兆症状はほとんどでなく、突然片頭痛などを発症します。

また、早期にリスクを把握することで、医師と相談しながら生活習慣の見直しや治療の選択肢を検討することもできます。


受けてほしい方

以下のような条件に当てはまる方は、ぜひ脳ドックをご検討ください:


小田原市内でも脳の予防検診は受けられます

市内には、MRIを用いた脳の予防検診を実施している医療機関が複数あり、予約制でスムーズに受診できます。検査は比較的短時間で終わり、当日中に結果説明が受けられる施設もあります。

一見高く感じるかもしれませんが、「命と健康を守る投資」として考えると、非常に価値のある選択です。病気を未然に防ぐことで、将来的な医療費や介護負担の軽減にもつながります。


予防の第一歩は「知ること」から

脳卒中は、ある日突然発症し、生活を一変させてしまう病気です。しかし、正しい知識と早めの行動で、そのリスクを大きく下げることができます。

以下のような習慣を、ぜひ今日から意識してみてください:

家族と一緒に取り組むことで、楽しみながら生活習慣を見直すことができます。また、地域の健康講座やイベントなども積極的に活用してみましょう。


最後に

小田原市は、自然に恵まれた魅力ある町です。しかしその中に、見えない健康リスクが潜んでいることも事実です。だからこそ、私たち一人ひとりが「自分の健康を守る意識」を持つことが大切です。

健康診断や脳ドックの受診は、あなた自身とご家族の未来を守るための具体的な行動です。

「自分はまだ大丈夫」と思わず、「今、確認しておこう」と考えること。それが、安心と笑顔のある日常を守る第一歩になります。

ぜひ一度、脳の健康について考える時間をつくってください。そして、周りのご家族やご友人にもこの情報を伝えてください。地域全体で、健康と命を守る意識を高めていきましょう。

茂木クリニック 脳神経外科https://motegiclinic.com/
神奈川県小田原市蓮正寺275-3

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